強拍へ向かうと、リズムがスッキリするよ!

強拍へ進むリズム

このリズム最初はまあいいんだけどさぁ、曲途中になってくるともたつくっていうか、もたれる感じになっちゃってスッキリしない。どうしたらいいんだろう。

今回は、あることが分かると、あっという間にリズムがスッキリする方法をご紹介します。

目次

小節の中にはエネルギーがいっぱい

今回のポイントとなるのは「拍」と「拍子」になります。

拍子(beat)って何だっけ?

まず、拍子ってどうやってできたのでしょう?

例えば、心臓の鼓動の音
二本の足で歩く時のリズム などの
人間が持っている動物としての運動性や感覚からできたと考えることができます。

そしてそれを音楽に使うために
またいつでも使える様に楽譜に書くための方法として
拍子が出来上がったと考えられます。

拍子の作り方は簡単です。

STEP
「拍」を一定のルールに基づいて集め
STEP
それぞれの拍に、強い音(強拍)、弱い音(弱拍)を割り振り
STEP
それを繰り返す
強拍へ進むリズム

上の例は、4/4拍子ですね。
4/4拍子の作り方は

  • 1小節に4つの拍を入れます。
  • 4つの拍に「強→弱→中強→弱」の強弱をつけます。
  • 1,2,3,4 ⏩ 1,2,3,4・・・・の様に、繰り返します。

拍がエネルギーを作って循環させているんだ

4/4拍子の拍の強弱
クジラちゃん
サメちゃん
タイちゃん
クジラちゃん

強拍 全ての拍子の1拍目 小節線を超えて最初に来る拍

サメちゃん

中強拍 4/4の3拍目、6/8の4拍目

タイちゃん

弱拍 4/4の2,4拍目 3拍子の2,3拍目

エネルギの大小はありますが、この様に音の大きさに落差をつけると、小節の中に「拍のエネルギーの規則性」が現れます。
そしてこれが2回以上繰り返されることで、拍エネルギーの循環が発生します。

強 ⏩ 弱 ⏩ 中強 ⏩ 弱 そして 強 ⏩ 弱 ⏩ 中強 ⏩ 弱 ・・・

循環には2つの種類があります。

  1. 弱拍へ向かう循環
    強い拍が自然に弱い拍に向かいます。最もナチュラルでオーソドックスな拍の進み方です。
  2. 強拍へ向かう循環
    弱い拍が強い拍へ向かう循環です。今回のリズム処理等にとても役に立ちます。
小節内のエネルギー循環 イメージ図

強拍へと向かうリズムでエネルギーの波に乗ろう

それでは本題の、リズムの流れが悪い時や、リズム・キャラクターをよりはっきりと出したい時などに使うと効果的な方法をご紹介します。

  1. 強拍へ向かう循環
    弱い拍が強い拍へ向かう循環を使います。今回のリズム処理等にとても役に立ちます。
サメちゃんとクジラちゃんに向かうタイちゃん

タイちゃんは、まず中強拍であるサメちゃんに向かい、さらに強拍であるクジラちゃんへ向かいます。
つまり2拍目と4拍目を、3拍目と4拍目のアウフタクトの様に処理することで、先へ進むエネルギーが加わります。

1 2⏩ 3 4⏩ 1 2⏩ 3 4 ⏩ 1

曲のリズム、拍エネルギーを上手に使ってラクに生き生きと奏でよう

合奏やアンサンブルの際、最初にクリアしておきたいリズムの処理。

拍の持っているエネルギーを利用するとラクに処理することができます。

冒頭のリズム形で見ていきましょう。

強拍へ進むリズム

2拍目裏の16分音符は、3拍目の付点四分音符に向かいます。

4拍目裏の16分音符は、1拍目の付点八分音符に向かいます。

2小節目、3拍目裏からの16分音符6個は、3小節目1拍目に向かいます。

まとめ

  • 拍を一定のルールで集め、強弱を加えて繰り返すと、拍子ができる
  • 拍の小節内循環には2通りある
  • 一つが弱拍に向かう行き方
  • もう一つが強拍へ向かう行き方
  • リズムが停滞したり、上手くいかない時は、強拍へ向う循環を利用すると上手くいくことが多い。
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