毎年行われる吹奏楽コンクール
学生や一般社会人まで多くの人々や団体が競い合い「吹奏楽の甲子園」とも例えられているイベントですね。
ただコロナ禍の現在では、主催者も参加者も、今までにない位の苦労をしながら懸命に運営されている状況です。
一般的にコンクールやコンペティションとは、参加を希望する個人や団体の技術や能力を審査評価し、一定の社会的序列を付与することです。
ですから主催団体には、できるだけ客観的な評価ができるよう、個有の規約や審査基準があるのね。
なるほど〜。
でもこの記事は、隊長の個人的な考えとして読んで行けばいいんだね。
評価項目は大きく2つあるよ
吹奏楽に限らず、体操競技やクラシックバレエなどでも同じような評価が実施されるようですが、一般的に主要な項目とされているのが「技術と表現」です。
技術(Technique)
1 基本的な演奏技術や合奏技術に関すること
- 単音ピッチやユニゾンの正確さ
- インターバルの斉一さ
- テンポやリズム、アインザッツの正確さ など
2 応用的あるいは高度な演奏技術や合奏技術に関すること
- 速いパッセージや難易度の高いフレーズを処理できる演奏力
- ソロの完成度
- 音楽要素をくっきりと描き分けるアンサンブル力 など
3 サウンドや響きを作り整える技術
- しっかりとした指向性のあるサウンド
- 透明で美しくブレンドされた響き
- 常に適度の奏鳴感を持つサウンド
- 明るく色彩感豊かな響き
表現力(Expression)
1 その音楽が表そうとしている内容が、自然に表現できているか
2 1に加えて、作品に対して演奏者が感じた内容が表現されているか
表現力の評価には、大きく分けて2つの項目があります。
1 その音楽が表そうとしている内容が表現されているか
2 作品に対して演奏者が感じた内容が表現されているか
ただし、これは評価する人間の主観や感性に大きく左右されるので、客観的、数量的な評価がとても困難です。
演奏に対する好き嫌いや、好みが反映されてしまうのも仕方のないことだと思います。
従って楽曲分析等を綿密に行い、まずは聞き手が納得してくれる自然な表現を目指さなければなりません。
好感を持って聞いて頂ける表現であれば、演奏者が感じ楽曲に加えた表現にも耳を貸してくれるかもしれません。
評価には「サウンドを作る技術」が大きく影響する
コンクールで評価される5つの項目について書いてきました。
どれも大切で欠かせないことではあるのですが、実は音を作る技術が最も重要な項目と言えます。
3 サウンドや響きを作り整える技術
- しっかりとした指向性のあるサウンド
- 透明で美しくブレンドされた響き
- 常に適度の奏鳴感を持つサウンド
- 明るく色彩感豊かな響き
例えば美味しい料理は、材料になる食材が新鮮で美味しくないとどんなに上手なシェフが料理しても美味しくはならないでしょ。
上のようなサウンドが出せるバンドの演奏は、無理せず自然に聞けるので聞く人にとって「美味しい演奏」なんですね。
多少リズムや表現力が劣っていても、好感を持って聞いてもらえるという時点で評価が高くなりますね。
スッキリとまとまって、聞き手が気持ち良く聞けるサウンドを目指して行けばいいんだね!
まとめ
コンクールには、一般的に「技術と表現」の2つの評価項目があります。
その中でも「サウンドや響きを作り整える」技術を大事に作っていってください。
- 技術:基本的な演奏技術や合奏技術に関すること
- 技術:応用的あるいは高度な演奏技術や合奏技術に関すること
- 技術:サウンドや響きを作り整える技術
- 表現:その音楽が表そうとしている内容が、自然に表現できているか
- 表現:作品に対して演奏者が感じた内容が表現されているか