身体を使って発音しよう

早速だけど
弦楽器やピアノの様に弦を鳴らす楽器と
管楽器との違いはなんでしょう?

管楽器は弦ではなく唇やリードを鳴らすので、鳴らすもの、つまり発音体が違います!

ハイ!正解。
だけど、もっと大きな違いがあるわよね。

ピアノを弾く人
バイオリンを弾く人

うーーん、なんだろう?

目次

管楽器には共鳴板や共鳴箱が付いていません

答えは「管楽器には共鳴板や共鳴箱がついていない。」です。
ピアノや弦楽器は打弦しまたは擦った音が、楽器の共鳴板や共鳴箱によって響きが作られます。
ピアノでは弦が張られている部分、バイオリンでは胴にあたる部分ですね。
ここでピアノやバイオリンの美しい音色や色彩感、立体感や奥行き、残響などが作られているのですね。

ピアノの内部
バイオリン

管(かん)の部分は共鳴体だけど・・・

管楽器本体は木や金属の『管(くだ)』でできており、これが共鳴体です。ここでリードや唇の振動が響き、共鳴して音程や
音色が作らます。しかし共鳴体である「管」=管楽器は、息が入っている間は共鳴しますが息が止まると無音になります。
いわゆる残響がないわけです。

管楽器は身体に共鳴させる楽器

ここで同じく人間の息、呼吸を使って演奏する楽器があることを思い出しましょう。
それは歌、声楽ですね。
歌手は、息のエネルギーで声帯を振動させ、それを身体に共鳴させることによって様々な表現を実現しています。

男性オペラ歌手

そうです ! 管楽器でも同じことをやればよいのです!
管楽器の演奏は、リードや唇の振動を身体に響かせ共鳴させること!
これが大きなポイントになります。
また、上達を大きく左右する要素にもなります。

楽器と身体が一体化し、声のように吹けることが理想

サクソフォーン奏者の上野耕平さんが、自分の理想とする奏法として「楽器を飲み込むように吹く」ということをおっしゃっています。また、楽器が自分になるべく近く、自分の声のように吹けることが理想とも語られています。

上野耕平

楽器を飲み込む様に吹く: 1’47”
自分の声のように吹く :3’42”

まずは発音。口先だけでなく身体から音出ししよう。

音作りには3つのプロセスがあります

STEP
発音します
STEP
響かせます
STEP
消音します

発音で音のクォリティの良否は決まるよ

発音練習「おじぎ Sound」の勧め

STEP
4拍ブレスします。

鼻からと、合わせてアンブッシュアに影響しない程度に口の両端からたっぷり吸気します。

STEP
同時に、上半身を軽く前へ押し出します。

上半身に息を溜め込む意識少し前へ倒します。
横隔膜を押し下げ身体に入った息が、引き絞った弓の様に張り詰めている感じです。
ちなみに、英語でお辞儀のことは bowing。弓(bow)のイメージから来ている様です。:

お辞儀する人
STEP
発音、排気し、同時に上半身を戻していきます。

発音と同時に、重さのあるものを押していくイメージで排気しながら、上半身を元の位置に戻していきます。

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