今日練習した曲、タンギングが多くてメッチャ疲れた!ずーっと16分音符のタンギング連打・・・。
最後、アパチュアがズレズレになって音出なくっちゃった。
タンギングとは
タンギング(tonguing)について調べてみると
管楽器の演奏における舌による奏法の総称。各音の発音に際して,舌によって各音の出はじめを明瞭にするため息の強さを調節するなど,管楽器奏法の最も基本的なものの一つ。
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 コトバンクから引用
「管楽器」の「発音」を行うための奏法
やや抽象的ですが、管楽器の音を出すときに使う技術だということは分かります。
2番目の解説を見てみます。
管楽器の演奏で、舌の運動によって息の流れを中断し、音のアタックを行なう技術。
精選版 日本国語大辞典 コトバンクから引用
やや操作マニュアル的に書いてありますが、
なにを使って、どの様に、何をするのかが簡潔に書かれています。
- 舌の運動 によって
- 息の流れを中断 し
- 音のアタック(発音)を行う
最後に、もう少し詳しい解説を見てみましょう。
管楽器を演奏する際の,舌を用いた技法の総称。tやkの発音と同様の舌の動きによって各音の開始を与え,強弱を調節し,また空気の流れを瞬間的に遮断すること。タンギングには大別すると次の3種類があり,曲想やテンポ等に応じて主として奏者が使いわける。すなわち,シングル・タンギング(t‐t…)は,ゆっくりした楽句に,ダブル・タンギング(t‐k,t‐k…)とトリプル・タンギング(t‐t‐k,t‐t‐k,またはt‐k‐t,t‐k‐t)は,2~3音のグループから成る急速な楽句に使われる。
株式会社平凡社世界大百科事典 第2版 コトバンクから引用
- 舌の運動 は tやkの発音と同様の舌の動き
- 空気の流れを瞬間的に遮断する
- 各音の開始を与え、強弱を調整
- タンギングにはシングル、ダブル、トリプルの3つの種類がある。
タンギングは舌つき!?
管楽器の発音プロセス
2と3の解説から、管楽器の発音プロセスが分かります。
突きか付きか?
管楽器は、上の1から3のステップが繰り返されることで演奏が可能になります。
ここで引用にあった「息の流れを中断」したり「空気の流れを瞬間的に遮断する」ためには、舌がアパチャア方向に向かう「つく動き」を行うことになります。
『その四分音符、ちゃんと舌つきして!」の様に
練習では日常的にタンギングのことを、舌つきと言いますが
つくとは 突く?
それとも 付く(着く)?
どちらが楽で効果的でしょう。
突くから「離す」へ意識を変えよう
先ほどの管楽器発音プロセスは水道の蛇口に良く似ています。
水道管の中にある水圧のある水は、蛇口をひねることによって勢いよく流れだします。
同様に、身体の中に吸気した息は、舌を離す事によって楽器に一気に流れ込むわけです。
そして次の音は、今鳴っている音を、舌が元の位置に付く(着く)ことによって止め、再度離すことによって発音させます。
このタンギング方法の最大のメリットは、安定した息の循環があるということです。
アパチャーやアンブッシャーへの影響も少ないので、奏法が安定し、楽に吹くことができるはずです。
強弱やアーティキュレーションは「離すスピード」で作ろう
ピアノでの発音、フォルテシモでの発音、スタッカート、アクセント、山形アクセント、スフォルツァンドなどのアーティキュレーションは、舌を離すスピードと息の量、息のスピードを増減させることで作ります。
強いアクセントや強力なアタックが必要な時に「突く」タンギングを使うことは効果的です。
ただし、デフォルトは「離す」タンギングで!
まとめ
タンギングは「舌を離す」運動と「舌を戻す」運動の順に意識し、シンクロさせて、なるべく楽に、息の循環が途切れない様に行いましょう!